今年も北海道のリリーファームさんから「げんきの市場」へアスパラ届きます。リリーファームさんとのお付き合いはかれこれ20年近く、「ホント、ここのアスパラ美味しいのよ。食べてみて…」という「げんきの市場」のお客様のご紹介で始まりました。そこで今週はリリーファームさんの奥様、藤垣君子さんに現在のアスパラ栽培の様子についてお話をお聞きしました。「私たちが暮らす名寄市は盆地で昼夜の寒暖差が大きくアスパラの栽培には適していて、今では北海道で一番の出荷量です。私の家も23歳で嫁いだ頃は米農家で10年位米作りをしていました。それからアスパラに切り替えて40年近くもたってしまいました」。
昨年、北海道では猛暑と干ばつが発生して、成育期間中の水不足により玉ねぎやじゃがいもの収穫量が減少し、市場では現在も高値が続いています。北海道では近年、異常気象の影響が顕著で、記録的な大雪や猛暑、豪雨といった極端な気象が頻発し、農作物の生産に様々な悪影響を及ぼしています。そうした気象の変化によるアスパラへの影響をお伺いすると、「こっちも雪解けが早くなってアスパラの作業を始めるのに助かるんですが、ハウス栽培のアスパラから、露地栽培のアスパラに切り替わり出荷が始まる5月になると、昨年もそうでしたが、遅霜が下りるんですよ。そうすると成育しているアスパラが全滅状態になり、一週間は収穫出来ません。それがここ2~3年続いていて、今年もどうなるか…ですね」。
「ここ名寄でも農家の高齢化が進んでいて、息子夫婦も農業は継ぎましたが花栽培の農家をやっています。色々な農業は機械化が進んでいますが、アスパラの収穫は絶対に1本づつ手でとらなければ出来ません。機械化が出来ないんですよ。だから、若い人はやりたがらないんで…、アスパラは私たち『老夫婦』で頑張っています」。アスパラは多年生で同じ株を何年も使う為サビ病等の病気や害虫が蓄積しやすく、農薬を定期散布する慣行栽培が北海道では中心です。また、土から芽が出るアスパラにとって雑草は大敵で成育中でも除草剤を使う事があります。しかしリリーファームさんのアスパラは「栽培期間中農薬無散布」で長年「げんきの市場」に届けてくださっていています。今の時代は全ての価値を経済効率で計ろうとしています。それはスマート農業という未来像を掲げた日本の農業にも当てはまる事なのです。コスパがいい、タイパがいい、無駄を省くといったように私たちは「最小限のコスト(努力)で最大限の効果を得る」事が正しい事のように考えています。しかし、生命を育てる仕事は「経済効率」で計れば図るほどに、私たちの命を育む本来の食べ物からは遠く離れていくのが真実なのです。本格的な春の訪れを伝えに来るかのように届くリリーファームさんのアスパラ、貴重な私たちの食卓への季節の便りです。
