「満足保証サービス」という役割野菜情報VOL.549令和3年3/14~3/2

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スイートスプリングという柑橘が切ってみるとスカスカだったというクレームが入りました。すぐに店で販売していたものを切って食べた所、問題なかったので安心したのですが、その後も同じようなクレームが入りました。

生産者の梅野さんに問い合わせると、熊本の今年の寒波が厳しく、一部が木になっている状態で凍ってしまい、「それが、原因だと思う」という事でした。「見た目ではわからず、スイートスプリングは大丈夫だと思っていたので、ご迷惑をお掛けいたしました」との事でした。毎年、この後にいただいている清美オレンジはその被害はひどく、全生産堡の1トン近くを廃棄する予定だと話されていました。

1975年、有吉佐和子の「複合汚染」が出版され大きな社会現象になりました。環境汚染や食品に含まれる有害物質の複合(総和)汚染がもたらす実態は現代科学でも解明されておらず、それらが生命及び環境に対し及ぼす危険をテーマに描いた作品でした。これを契機として有機農業が注目されて実践する生産者が生まれ、「安全なものが食べたい」という都市部の母親たちの声が立ち上がり、生産者と消費者が直接つながる「産消提携」(さんしょうていけい)という運動が始まりました。そして、そこに携わる多くの人がこの「産消提携」こそが、未来を照らす輝ける明星だと信じていました。

それから40年以上の歳月が過ぎました。この期間にコンビニエンスストアやホームセンターは生まれ大きな流通業の一翼を担うようにましたが、「産消提携」はそのようにはなりませんでした。私自身も産直グループの事務局として働きながら、生産者と消費者を直線で結ぶことの限界を感じていました。その一つが冒頭のような作物のクレーム処理をあげることが出来ます。直線でつながった時にお互いが相手に自分の状況を説明する状況は、人数が多くなればなるほど、さまざまな違和感を生んでいきます。20代の頃、「葉物野菜にどのくらい虫食いの穴があいていたらクレーム対応するか?」を真剣に生産者や消費者とで話し合ったことがあります。

道はーを生じ、ーは二を生じ、二は三を生じ、三は万物を生ずる老子

老子は「道教」の始祖とされる中国春秋戦国時代の哲学者です。「道徳経」を書き残した
とされ、その中の42章におさめられています。「万物は陰を背に負い、陽を付随し、その中
間の揺らぎを持って和を為す」という意味です。

「げんきの市場」は「満足保証サービス」を実施しております。有機栽培ゆえのリスクは存在します。ただ、それでも良心に照らし合わせた時、これこそがお届けすべき「食べもの」なのです。そして、その流通を安定させて広げて行く為に、力不足かもしれませんが、例えれば自動車保険のような「万が一の時」のリスクヘッジも、私たち「げんきの市場」は第三極の役割として取り組んでまいります。※「満足保証サービス」をご確認ください。

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