「ワンヘルスワンアース」野菜情報VOL.547 令和3年2/28~3/6

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「ワンヘルス」とは「人、動物、環境(生態系)の健康は相互に関連した一つの円である」という考え方で。人の健康を守るためには動物や環境にも目を配って取り組む必要があり、人間の都合だけで地球環境を破壊することは危険であるというものです。

この概念が生まれたのは、1998年マレーシアで発生した二パウイルス感染症(豚から人間への感染が確認された感染症)をきっかけに、野生動物保護や獣医学領域の専門家が立ちあがり、2004年に米国ニューヨーク州で開催された野生生物保護学会が「One World One Health」をテーマにしたことが始まりでした。

人間に感染する病原体の約60%は動物由来であり、新型コロナウイルスの起源もコウモリだと言われています。同じようにデング熱は蚊が媒介、エボラ出血熱はコウモリが宿主であり、そしてMERS(中東呼吸器症候群)はヒトコブラクダが宿主です。それらの感染症は、生育地への人の侵入や開発、気候変動などによる生育環境の悪化、家畜の生命を無視した生産構造などが関係していると考えられています。欲望のままに自然と対峙する人間の姿が地球とボタンを掛け違えたまま、さまざまな地球環境を狂わしています。

土の健康が作物に宿り  
      作物の健康が人間に宿り  

人間の健康が社会にやどり  
      社会の健康が地球に宿る

「食」は私たちの結び目です。そこから生まれる私たちの健やかなる「喜び」は「地球の喜び」へと広がります。私たち「げんきの市場」が皆様と一緒に育てている「人間と地球の同心円の健康」こそ、私たち一人一人の中から広がる「ワンヘルス」なのです。

まもなく東日本大震災から10年がたとうとしています。あの日、多くの方の生命が奪われ、家族が奪われ、家が奪われ、日常が奪われました。そして、私たちの住む世界が放射能に覆われるかもしれない恐怖の中、私たちは切実に地球の多くの生命とともに生きていける未来を、大自然のその美しさの中で、生命が豊かにみのり、潤い、そして循環していける地球を、子供たちに残したいと願いました。

震災直後に書かせていただいた、「より良い未来をつなぎ合わせるために」を掲載いたします。あの日、あの悲しみを私たちの原点として、今もなお苦しみの中にいる方々や失われた多くの魂に対して、わずかでも報いる事が出来ればと心より願っております。

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