「第3回 生産者との懇親会」のご報告 野菜情報VOL.670 令和5年8/27~9/2

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  8月12日、第3回「生産者との懇親会」を開催致しました。今週はそのご報告をいたします。生産者は吉川市の山崎秀壽さん、名倉秀直さん、吉沢宏さんの3人に出席していただきました。懇親会のテーマは①今夏の畑の様子②JAS有機野菜と無農薬野菜③今秋の生産者と消費者の交流活動についてと話しが進みました。

 まず「今夏の畑の様子」では、猛暑と雨不足で、みなさんの畑は大変厳しい状況になっていました。名倉さんは「30年以上農業をやってきてピーマンが黄色くなって出荷出来なくなったのは始めてでした。」と畑の影響を話されました。吉沢さんも「オクラの花が暑さで落ちてつかない経験は、40年以上農業を続ける中でなかった。畑が日照りで地震の地割れのようになって、今年の日照りは災害級です」。と、その厳しさを話されました。山崎さんも「500リットルのポリタンクに水を入れて、ピーマン・きゅうり・オクラの畑に撒いても、この猛暑で根がふかされて、かえってよくない。」と、簡単に水を撒けば何とかなる状況ではない現実を話されました。

 また6月の大雨で、名倉さんの畑では人参の半分が腐り、被害がないように見えたじゃがいも後から腐りがたくさん出たそうです。「比較的、自分の畑は被害が少なかったように見えましたが、ボディブローのように後から被害が出てきました」と、話されていました。吉沢さんはご自身の田んぼがある水田地帯一帯が湖の状態になってしまった光景を目の当たりにし、「もし、この水がすぐそばを流れる中川に流れ込んでいたら大災害になっていたかもしれない」と、そう感じたそうです。そして「自然の猛威から環境を守る面からも、農業を見直してほしい」と話されていました。

 「JAS有機野菜と無農薬野菜」では、JAS有機の講習会に2回出席し、審査員の資格も取られている名倉さんから、実際の現場で気づかれた事のお話や、知人がJAS有機認証団体の会議に出た時の事を「都市伝説」形式で話しました。当日のアンケートには「消費者は『JAS有機』を理解しているのでしょうか?毎回、参加して驚くことばかり…」という、ご感想をいただいております。

 「今秋の生産者と消費者の交流活動」については、山崎さんを中心にこの秋スタートする「げんきな畑倶楽部」について話し合いました。懇親会のアンケートには毎回、消費者の方から「畑に何らの形でかかわりたい」、「野菜作りを学びたい」など、直接、野菜作りにつながりたいという声をたくさんいただいていました。そうしたみなさんの思いに答えるべく山崎さんを中心に、今回、取り組むことになりました。初めての方でも野菜を育てることができ、ご家族と一緒に楽しい思い出を作れる場になればと願います。ぜひ、裏面の「げんきな畑倶楽部」の案内をお読みください。

 最後に今回も野菜の試食を致しました。お子様と一緒に参加された方からは「子供も生の玉ねぎ以外は全部食べ、とうもろこしは3つも食べてしまいました。白なすが美味しかったので家でも剥いて焼いてみようと思います。」とアンケートに書いて頂きました。同じ地域に生産者が共に暮らしています。ぜひ、生産者の方たちの生の言葉で私たちが手にしている価値を再確認してください。

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