猛夏の私たちの食卓に届く 石垣さんの「ローゼルリーフ」 野菜情報VOL.619 令和7/31~8/6

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 「ローゼルリーフ」という夏野菜をご存知ですか?

 ミャンマーでは「チウバン」という名で呼ばれ、様々な料理に使われて多くの国民から愛されている葉物野菜です。欧米でも「サワーリーフ」呼ばれて人気があります。葉にはクエン酸が含まれているので食べると独特の酸味があり、それが暑い夏の食欲をそそります。

 まず、日本のスーパーでは見ることのないこの「ローゼルリーフ」ですが、この時期「げんきの市場」には並んでいます。その生産者である越谷市の石垣さんにお話をお伺いいたしました。「サラダに葉を混ぜると酸味あって美味しいんで、わが家では定番の味なんです。それで、うち(石垣園芸)の色々な野菜を食べてもらっているお客様に新しい味で喜んでもらえればと思い、少しづつですが並ばせてもらっています」。

 サラダ以外にも石垣さんのお宅ではスープ(鶏ガラベースで具材は葉のみ。唐辛子とコショウをきかせたピリ辛味。飲み終わると胡椒が底にのこっているそうです)や肉と葉を唐辛子に塩、胡椒、それに魚醬(ぎょしょう)で炒めて食べているそうです。魚醬が無ければ醬油やオイスターソースなどお好みで味付けして「ローゼルリーフ」の食味を楽しんでくださいとの事です。

 ネットで調べてみると「めちゃ美味しい~!ローゼル葉のお浸し」というローゼルリーフのお浸しのレシピが上がっていました。さっと茹でたら(モロヘイヤのような粘りがでます)水にくぐらせて水気をとり、麵つゆとかつお節をかければ出来上がりです。混ぜて食べると程よい酸味がアクセントになり「めちゃ美味しい~」そうです。是非、お試しください。

 石垣さんが「ローゼルリーフ」の栽培を始めたのは今から5年前の事です。「それは日本に技能習得のために来日しているミャンマー人の友人のためでした。彼は私が給食センターで働いていた当時、現地(ミャンマーで)で技能習得研修生として私が採用しました。日本で頑張っているその彼が、日本にいても祖国の味を楽しんでもらえたらいいなあと思い、栽培を始めたんです」

 その後、石垣さんご自身がミャンマー語の勉強を始めて高田馬場にあるミャンマー人が多い地域(ミャンマーコミュニティー)を出入りしているうちに、「ローゼルリーフ」を栽培していることが瞬く間に広がり「ローゼルリーフ」をゆずってほしいとあちこちから頼まれるようになりました。莫大な注文が入るようになり、最初は出来る限り答えて高田馬場に「ローゼルリーフ」を届けていたのですが、1㎏の葉を選別しながら収穫するのに1時間もかかるため、全てのオーダーには対応できず、現在は限定販売で届けています。

 ここ数年日本の夏は35度に届く日が続く猛夏に変わりました。国土の大部分が熱帯気候であり高温多湿のミャンマー国民に愛されている「ローゼルリーフ」を食卓の夏の定番にいかがですか?

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