日本一の称号をいただいた小関さんの 「JAS有機ササニシキ」野菜情報VOL.615 令和4年7/3~7/9

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 「げんきの市場」が長年お米を頂いている山形県の小関恭弘さんのササニシキが全国ササニシキ系『ささ王』決定戦で全国NO1の「第五代ささ王」に輝きました。

 現在、日本各地で行われている「お米の食味コンテスト」はコシヒカリのような「もち系のうるち米」が美味しい米としてもてはやされていますが、日本人が古くから食べてきたお米はササニシキに代表される「うるち系のうるち米」でした。そこで、ササニシキ発祥の地である宮城県大崎市がササニシキやササニシキ系統のお米のグランプリとして5年前より全国『ささ王』決定戦をスタートしました。

 ササニシキの特徴は、炊きあがりのごはんの香りが良く、あっさりとしていながら噛むほどにうま味があり、そして全体に控えめなのでおかずともよく合います。また、冷めてもコシヒカリのようにかたまらないのでお寿司や、おにぎり、弁当とも適しており、1987年頃まではコシヒカリに次ぐ人気のおコメでした。それが、モチモチしている事がイコールでお米の美味しさであるといった風潮が世間に浸透し、また、ササニシキは病害虫に弱く栽培が難しいということなどもあり、作付面積は減少の一途をたどり令和2年にはお米の品種の中で20位以下にまでなっています。

 しかし、近年になり、ササニシキがお米のアレルギー疾患を持った方が食べてもアレルギーが発症しづらい品種だということで再注目されています。お米アレルギーの原因として残留農薬などの化学物質がお米の蛋白質と結合をした異常たんぱく質の存在があげられていますが、それ以外にも「もち系のうるち米」の「アミロペクチン」というでんぷん質も原因の一つとして考えられています。ササニシキは「うるち系のうるち米」で「アミロース」という構造の違うでんぷん質です。

現在、「げんきの市場」で取り扱いさせていただいている小関さんのお米は、コシヒカリ、つや姫、それにササニシキです。いずれも有機認証取得した無農薬無化学肥料栽培のお米です。「全国食味分析コンクール」で小関さんは毎年のように何かの賞をとっているコンクールでは常連のコメ生産者で、食味と共に安全性をも重視している小関さんは私の中では日本有数のコメ農家です。

かつて、小関さんにササニシキを作り続けている理由を尋ねたとき、「今、人気の『ミルキークイン』や『夢ごこち』といった新品種は、放射線照射することにより、本来はかけ離れた品種を交配し育種してつくります。これについては遺伝子組み換えと同一線上にあると見る人もいるほどです。コシヒカリは人の手で交配し作られた品種ですが、ただ、おきる確率はかなり少ない…。ササニシキはそれに比べて、自然交配で充分におこりえる交配から生まれた品種です。ササニシキの栽培はいもち病に弱く、かめ虫もつきやすく、温暖化の流れの中では難しい品種ですが、需要の問題ではなく、米作りに取り組む自分自身の姿勢として作り続けるつもりです」と話されていました。

私がお客様に小関さんのササニシキをご案内する時、「ササニシキは手間をかかればかけるほど美味しくなるおコメで、毎年、賞をとり続けている小関さんのササニシキは最上級の食味です」とお勧めさせていただいていますが、今回、小関さんのJAS有機ササニシキが「第五代ささ王」に輝き、文字通り日本一のササニシキという栄誉を受けました。是非、一度、その味をお試しください。

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