西洋医学では手の届かない 「気」の病を予防するには… 野菜情報VOL.616 令和4年7/10~7/16

  • URLをコピーしました!

   

 6月29日、佐藤秀彦先生の健康講座「身体を巡る『気・血・水』シリーズ① 西洋医学では手の届かない『気』の滞りからくる病」が開催されました。今回はその講座の内容をご報告いたします。

 東洋医学では身体の健康を支えているのが「気・血・水(血液以外の水分)」の流れで、この3つを整えることが健康に生きる秘訣だと考えられています。そして、その中で「気」は他の2つのリーダーとして働き、しかも単独で自力により流れることができます。西洋医学では「気」は目に見えず、数値化もできないので医療として存在していません。しかし、東洋医学では「気」は物質としてとらえ、古くから医療として研究されてきました。

 この長引くコロナ渦の期間、佐藤先生の所へ「耳鳴り」の症状で「相談」に来る患者の方が極端に増えたそうです。さらに、その症状に使うための「漢方薬」が品切れ状態になっていました。西洋医学では「耳鳴り」なら「耳鼻咽喉科」での耳の治療となります。ところが漢方(東洋医学)ではコロナ期間の精神的な不安により、それが「気」の滞りをうみ「九竅(きゅうきょう:体にある9つの穴→目、耳、鼻、口、前後の陰部)に現れたと考えます。コロナ渦の中で佐藤先生はこの見立てにより多くの「耳鳴り」の方の気の巡りを良くする処方で実際に何人もの方の「耳鳴り」を改善されたそうです。

 西洋医学では「泌尿器科」、「外科」、「内科」、「耳鼻咽喉科」という様にいくつも専門がわかれ病気を診断いたしますが、東洋医学では身体の全体を診ながら身体全体のバランスを整えて病気を治します。「気」が主たる原因の病気はいくつもあり、さらに「気」が大なり小なり関係しているものとなりますと殆どの病気が当てはまると言っても過言ではありません。それほど「気」と「病気」の関係は切っても切れない関係です。

このようにさまざまな病気に「気」は関係しており、東洋医学では例えば気の不足(気虚)の時には気の不足を補い、また長年の過労や大きなショックを受けた時に気の巡りが悪くなった時(気滞)には気の巡りを良くする漢方を処方します。このように東洋医学には「気」の病に対して改善する力がります。ただ「気」の病を予防する力は「漢方」にはありません。

気」の病を予防することができるのは「漢方」ではなく「食」なのです。「食」にはガンや糖尿病やアレルギーなど生活習慣病の改善だけではなく、「気」の病を予防する力もあります。「気」という漢字は第二次世界大戦までは「氣」と書いていました。「米」が私たちの「生を養うもの」であることを表しています。私たちは自然界から生命を「食」としていただき身体をつくり、健康を育てながら「氣」というエネルギーも一緒にいただいています。裏面には7月29日に開催いたします佐藤先生の健康講座の案内を掲載いたします。残り座席少なくなっておりますが、是非、この機会に「氣」も育てる「正しい食」を学んで下さい。

よかったらシェアしてくださいね!
  • URLをコピーしました!