生産者の無農薬の努力が 私たちの健康を守り育ててくれます 野菜情報VOL.686令和5年12/17~12/23 

  • URLをコピーしました!

先週の野菜情報の中で名倉さんが現在は「完熟した堆肥と発酵した窒素肥料」を使用して野菜を栽培されていると書かれていましたが、その事についての補足の内容をご自身の野菜宅配の「やさいかん通信 第1235号」で書かれていましたので、今週はそちらを掲載させて頂きます。化学式が入る専門的な内容で難しいところがありますが、名倉さんが如何に真摯に野菜作りに向き合い、長年にわたり続けているかわかる文章です。

 「ひとことで有機栽培、あるいは無農薬無化学肥料栽培といっても色々なスタイルがあって、同じ農法とかの同志でも、農家や畑の環境で微妙に違ったりします。『やさいかん』(名倉さんの畑)は、……もう25年も前になりますが、始めた当初は勉強も兼ねていろいろな農法の団体や先生と呼ばれる方と接しました。私の方の経験不足もありましたが、なんとか理解できるところから?まで、ほんとうに色々なので戸惑うばかりでした。結局、基本中の基本は大切にし、中道路線?でいくことにして、勉強を続けようとしていく中で、結局、完熟堆肥とアミノ酸発酵窒素肥料を軸にすることで今に至る…ですネ。ですので、有機肥料でも生の使用はどっちにしてもやってはいけない事のひとつになります。それは有機肥料の窒素は土壌中アンモニウムイオン(NH+4)になり、これがさらに亜硝酸イオン(NO2-)に変化したところのこの物質が、いつも話題になる発がん物質という報告で、あのベトナム戦争でアメリカ軍が使用した『枯葉剤』の原料のひとつだった…という話は、心ある有機農家では常識です。しかし、この物質もさらに硝酸イオン(NO-3)に変化してはじめて無害となり、植物が吸収できるに至ります。これらの変化はすべて化成菌の働きですね。土の中の不思議な営みです。ですので自然栽培でいう有機肥料は使用せず完熟堆肥だけ!といってはみても草や収穫後の野菜の根や虫たちの死骸、土中微生物各種、すべて窒素で作られていますので、量の大小はあれど先程の過程は共通で、畑全体の土の体積から作土(30cmとして)とすれば、この違いは大差ない…と言えそうです。それよりも善玉菌が住みやすい環境かどうか…の方が…ん?今週も突っ込んだ話になってしまったかしら?まあ、たまにはいいですよネ。」

 最新の科学では土1gの中(小さじスプーン1杯)に1兆個の微生物がいると言われています。そのような豊かな微生物生態圏の中での植物の根の働きが人間の内臓(大腸)と同じ働きをしていることを「土と内臓」(デイビットモンゴメリー著 築地書館)は指摘しています。「食べ物」と私たちは「カロリー摂取」や「栄養を摂る」というだけに留まらず、その植物が生きてきた微生物圏が食べる私たちの生体にも直接的に影響するという、大きな生命圏の循環の中でも作用しているのです。2002年にガン細胞を体外に排出する抗菌性物質「サルベストロール」が無農薬栽培されている野菜に多くある事が発見され、「免疫ビタミン」という名称で呼ばれている「LPS」(リポポリサッカライド)という成分は土壌に含まれる細菌由来の成分で、土で育った野菜や果物、穀物などが微生物の多い環境で育つと多く含まれる事がわかっています。私たち消費者の為に生産者が良いものを作りたいと努力を重ねている野菜たちは、文字通り私たちの健康を守り、育んでくれます。

よかったらシェアしてくださいね!
  • URLをコピーしました!