3月17日群馬県榛名町のゆあさ農園さんの「梅を見る会」に参加してきました。「げんきの市場」ではゆあさ農園さんから長年、梅干しを頂いています。佐藤先生の健康講座をスタートした20年近く前、「食事療法」を実践されていた参加者の方から「素晴らしい梅干し」があるので、取り扱ってほしいと頼まれ電話を入れたところ、ゆあさ農園の湯浅直樹さんが「げんきの市場」まで直接訪ねて下さり、それ以来のお付き合いです。通常の梅は慣行栽培では10回程度農薬を散布しますが、湯浅さんは0回、塩は「海の精」を使用しただけのシンプルなJAS有機栽培の梅干しです。そして、その梅干しは、梅と塩で時間が熟成させた梅本来の酸味の中の深い味わいで、お米の味を最も引き立てます。
当日、「ゆあさ農園」の農園に近づくと「ソーラーハウスにようこそ」と書いてある屋根の建物が見えてきました。湯浅さんは4代目として農業を継ぐのと同時に、自分たちの生命を守る「食」と「水」と「エネルギー」を100%自給した「自給自足」を目指しながら、農業を続けていこうと決めました。そして地下80m掘って井戸をつくり、自宅や加工場の屋根にソーラーパネルを設置し、また剪定した梅の枝を燃やすボイラーで給湯や暖房を賄っています。さらに自家発電した電気で使えるようにチェーンソーや草刈り機といった農機具や、フォークリフトや自動車も電気化しています。今ではゆあさ農園から「環境保全型農業」を学ぼうと、国内外から見学に来る人が絶えません。「JAS有機梅干し」と共に「100%自給型農業」はまさに湯浅さんご自身の農業の姿なのです。
最初に満開の梅を回覧した後は、ガラスハウスの中で、40名以上の招待された方たちと一緒に、炭火バーベキューや手打ちうどん・天ぷらなど心のこもったご馳走を頂きました。湯浅さんご夫妻と5代目の大樹さんご夫妻は忙しく働きながら、当日来られた方たちと楽しく談笑されていました。湯浅さんからは「ここ数年、毎年のように雹(ひょう)による被害を受けていましたが、2年前に降った雹により、全滅状態の被害を受けました。昨年は良く実りなんとか梅干しの出荷を続ける事ができましたが、今年は花が早く咲き過ぎたので、どれだけの実がつくか心配です。」と、異常気象の中での農業の難しさを話されていました。今回、美しく咲き誇る梅の木の景色を一緒に楽しもうとこの会を企画していただいた湯浅ご夫妻、大樹さんご夫妻には心より感謝致します。