「げんきの市場」の生産者の方々に畑の様子をお伺いしました 野菜情報VOL.609 令和4年5/22~5/28

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 スナップエンドウやサニーレタス、春キャベツなど春野菜が「げんきの市場」にも並ぶようになりました。そこで今週は生産者の方に現在の畑の様子をお伺いしました。

石垣さん

「とにかく、3月4月5月と雨が多すぎます。半月以上畑の作業が遅れています。ゴールデンウイークがこんなに雨に降られたのもここ10年以上記憶にないですね。バケツをひっくり返したように土砂降りの雨が降った翌日に気温が上昇すると畑の土の表層部が固くなって、バジルを2度も蒔き直し、それでも失敗しました。こんな事ははじめてですよ。」

 

山崎さん

「今年は梅雨の走りの雨が多すぎますね。大きい雨が降ると、雨が止んでも何日かは畑に入れません。ようやく土が乾いたと思うとまた降り出したりして、全般的に作業が遅れています。やはり、こんな陽気だと葉物野菜全体にカビが発生するベト病が広がっています。ニンニクも地上に出ている部分に赤サビが蔓延しました。どうしても雨が降った後に、湿度がある空気で温度が急激に上がると病気が出やすくなります。普通の慣行栽培の農家なら当然殺菌剤を散布して防除しています。」

 

矢部さん

「畑のつるむらさきが全滅したよ。こんなの始めてだね。葉っぱや茎に紫色の小さな斑点が出てそれが白く拡大する『つるむらさき紫斑病』という病気。つるむらさきは強い葉物野菜だから今までになかったよね。」

 

吉澤さん

「一週間前にサツマイモの苗を定植しました。順調なら10月の上旬ころに収穫予定です。雨が続いていて土が固くなっていたのは分かっていたので、何度かうなり直して土を柔らかくしたかったんだけど、そこまで作業に手が回らず最高の土の状態とはいきませんでした。この固い土の中でどんなカタチにサツマイモが育つか心配です。
 農地保全や農地転用を監視する農業委員をやって今年で3年目なんですが、今年は農家の農地の貸し出しが進みました。毎年増えていたのですが、今年は一気に増えましたね。米価が安く、高齢化が進み、それに農業機械の買い替えの時期が重なったのかもしれません。」

 異常気象の中で野菜を作る生産者の方々のご苦労がわかると、野菜が当たり前のように店先に並んでいるのではない事がわかります。特に安心して食べることが出来る野菜づくりを努力されている生産者の方たちのご苦労は並大抵ではありません。農業を取り巻く社会的な環境が厳しい日本社会の中で、「げんき市場」の生産者の方々は、私たちの健康と暮らしを守る、まさしくエッセンシャル・ワーカー(必要不可欠な職業従事者)だと実感いたします。

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