※1ここさんぽさんの映画上映会で「グレート・グリーン・ウォール」というドキュメンタリーを見て強い衝撃を受けました。題名の「グレート・グリーン・ウォール(GGW)」とは別名「緑の万里の長城」と呼ばれるアフリカ大陸を東西8000kmにわたる人類史上最大の植林プロジェクトです。それが行われているのは世界最大のサハラ砂漠の南側に広がる乾燥地帯の「サハル地域」で深刻な砂漠化が進んでいます。そこの地域は世界平均の1.5倍の速さで気温上昇しており、そうした気候変動を食い止めるために2007年よりスタートしましたが、現在15%程度で留まっています。
映画の主人公のインナ・モジャは「サハル地域」中央に位置するマリ出身の世界的女性ミュージシャンです。このGGWというアフリカの「希望」を世界に伝え、そして成功へと繋げていく為に、11ケ国にまたがる「サハル地域」横断の旅に出かけます。このセネガルからエチオピアまでのアフリカ横断の旅の中で、インナ・モジャは各国のトップミュージシャンとの楽曲制作やライブを重ねていきながら、映画の中でこの乾燥地帯に広がる深刻な砂漠化の中で繰り広げられる飢餓状態の日常、そして各地で起きる「紛争」で女性や子供の虐待、農民や一般市民の虐殺が描かれています。そして、このような暮らしの中では「今日の食べ物を手にして、生き延びる事が最大の目的」であり、この苦しみの連鎖から抜け出すには「死」を覚悟してヨーロッパへ密航する道しかありません。愛する家族を守る為に必死のその日の食べ物や水を手にしている人々がそこに生きていました。
米国の調査機関「U.S.News&World Report」が世界(190カ国)の中で、「一番素晴らしい国はどこでしょうか?」という調査結果の2025年版を発表し、日本は世界2位に選ばれています。このランキングでは、教育、生活水準、経済、文化、政治の安定性、市民の自由など多角的な視点から評価されています。日本は特に治安の良さ、公共インフラ、教育・医療水準の高さ、伝統文化と先進テクノロジーの融合などが評価されています。また、都市の清潔さや時間の正確さ、日本人のホスピタリティ精神も高く評価されています。このような日本に私たちがなんの恩恵も感じずに当たり前に暮らす中で、同時に地球上で起きているのが「グレート・グリーン・ウォール」の世界なのです。「その日のパンを手にする事が最大の望み」である世界が現実に存在している事が、私の中で衝撃でした。そして、世界では戦争で人が殺され、政治や宗教による弾圧があり、映画の中の人々のように生きる事の苦しみを抱えながら生きている人の方が、私たち日本人のように生きている人よりも多数である事に気づかされました。映画の中でインナ・モジャは過酷な現実の中、それでも「夢を信じてほしい」と語り、夢を抱く事が出来るアフリカへと変えるGGWの必要性を世界に発信していました。私たちは、この恵まれた国のこの時代に「いのち」を受けたからこそ、この時代の中で苦しみを抱いた一人でも多くの人の灯となる「一生」を全うしたいと強く思いました。
※1ここさんぽ
越谷市在住の中川有加さんが主宰するグループで、地球とみんなを大事にするローカル・コミュニティ。こどもたちを真ん中に土と遊ぶお散歩会、心をつなぐ茶話会、社会を考える映画上映会をしています。自然から学び、子どもから学びたいです。土と心と社会、ローカリゼーションを大切にします。7世代先の人たちにとってゆたかな世界になりますように。
