大切に食べているお客様に教えて頂いた私たちの野菜の価値 野菜情報VOL.628 令和10/16~10/22

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 今夏、気象庁に「異常気象」だと発表される程の猛暑の中で、ご苦労されながら野菜を育てている生産者の姿を書いた「私たちの生産者の努力を『食べもの』として生かすために…」(野菜情報VOL.622 令和8/28~9/3)を読まれたお客様より「げんきの市場」に封書のお手紙が届きました。

 

「 前略   はじめまして

 私は生産者様を応援したい消費者のひとりです。厳しいい環境の中での生産は本当にご苦労と存じます。廃棄せざる得ない野菜たちを何か再生する手段はないかと思いつき手紙させていただきました。

 実は主人が舌癌を患い治療しております。口の中の癌ということで食事が難しくスープや流動食が中心です。この中にファイトケミカルを充分に抽出したいと無農薬で育てた野菜を弱火で1時間ほど煮て出汁をとっています。傷んでいても切って使えます。サルベストロールは無農薬で育てた野菜にしかないようでこれが身体に入り、抗菌、抗ウイルス、抗酸化をして働いてくれているようです。多少の傷やいたみも切って煮だせば貴重なスープです。冷凍もできますのでスープとして販売することはいかがかと思います。お味噌汁にしてもスープにしても煮ものにしても何にでも使えます。」

 今、「最強の野菜スープ」(マキノ出版 2017年刊)という本が30万部を超える大ベストセラーになっています。著者は抗ガン剤の研究でノーベル賞候補にも名が挙がる熊本大学名誉教授の前田浩博士です。抗ガン剤は現実にはガン細胞と一緒に正常細胞を傷つけてしまうため、重い副作用を伴います。「患者さんの体を害することなく、効果のあるがん治療を実現したい」と努力を続けてきた前田博士が、たどり着いたのが「野菜スープ」なのです。

 ガンを始め、ほとんどの病気や老化に密接にかかわっているのが、猛毒の「活性酸素」です。体内に取り込まれた酸素が変質して、激しく活性化したもので他の細胞を傷つけるという「酸化」をおこします。この仕組みは鉄が錆びるのと同じ「酸化」で活性酸素の仕業です。人体ではこの「活性酸素」が紫外線や農薬などの化学物質、食品添加物などあらゆるものから発生して細胞や遺伝子を傷つけます。それにより突然変異をおこした細胞が、さらに段階を経て成長したものがガン細胞です。私たちの体は生きている限り、この「活性酸素」からの攻撃から逃げられません。

 この「活性酸素」の働きを抑える事が出来るのが「野菜を食べる事」であり、「野菜を煮てスープでとる事」です。猛毒の活性酸素に野菜スープを加えると一瞬で消去されます。野菜にはファイトケミカル(ポリフェノール・カロテノイド・イオウ化合物)や各種ビタミン、グルタチオンなど複数の抗酸化物質が含有され、それらが互いに協力し合う事でさらにパワーアップをします。また、この「活性酸素」を消去する力は、加齢により衰える為アンチエイジングにも効果が大きいです。

手紙の中に書かれているサルベストロールとは無農薬栽培の野菜に多く存在する、カビなどから身を守る抗菌成分です。ガン細胞だけに発生する特有の酵素に反応し、抗ガン物質に変わりガン細胞を排除します。熱に強く水に溶けるのでスープで成分をとる事が出来ます。今回、私たちの生産者の野菜を大切にご利用して頂いているお客様により、野菜の価値を再認識させていただきました。

 

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