今週は吉川市の有機農業生産者の名倉秀直さんご自身の農園「やさいかん」の消費者に届けている「やさいかん通信第1287号」(2024年11月25号付)を、掲載させて頂きます。名倉さんのお便りを読むと、農薬や化学肥料を使わずに、安全に作物を育てる事の大変さがわかります。しかし、名倉さんは「それだから面白い」と語る有機の鉄人です。そうした生産者の野菜が私たちの暮らしの中で育てられ、そして食卓に届く、この私たちの当たり前の毎日は、けっして当たり前ではありません。
現在、玉ねぎの定植済数、約6000本、予定の2割程でしょうか?
今年の植付の際は、ウネにおおった黒マルチビニールにひとつひとつカッターで切り込みを入れながら1本1本定植しておりますよ!結局はとてもとてもシンプルな方法になってしまいました。
「やさいかん」の場合、玉ねぎを定植する予定の場所にもちろんあらかじめ肥料を施し、トラクターで耕うんし約2週間待つわけですが肥料は当然有機肥料。「やさいかん」の場合は今時期、有機栽培農家でも珍しくなってきた、自家製窒素肥料に自家製堆肥。すべて手作り。こだわりの手作りです。
ただ、この時期、施肥して耕うんしたままですと分解過程でガスが発生、そのガスに誘われてタネバエの産卵を浴び定植して苗がようやく活着した頃に、卵から生まれた幼虫が食害し苗を枯らしてしまう…と言うことが発生します。通常の農家は有機肥料は使いませんので、こういう経験はないですが、化学肥料と堆肥を併用する農家にはたまにいますね。でもあらかじめ土壌殺菌剤を使用するので問題はないわけです。
しかし、「やさいかん」の場合はそうはいきませんのでタネバエの産卵を防ぐため幅約3メートル、長さ50メートルのメッシュ1m/m以下のネットを耕うん後に土の表面におおいます。そう、これだけです。この面積が面積ですので、高い買い物になりますが、一度購入してしまえば10年は使えると思います。
土壌殺菌剤はタネバエだけでなく土中生物はほぼ全部皆殺しですョ。人間のエゴもほどがあるよなーと、思ったりするのは私だけかしら…!?生活のため…?そう、私だって生活あるョ。そのために物言わぬ土中生物は皆殺し!!ん~、こんなことが未来永劫続いていいのかしら…!?と思ったりするのは私だけ…!?