不作で苦しむ湯浅さんの梅園から 届いた上質の梅酢の力 野菜情報VOL.714 令和6年7/21~7/27

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 今回も先週に引き続き、不作がニュースで取り上げられていた農産物の状況をお伝えします。今週は梅畑の栽培状況について、「げんきの市場」がJAS有機の青梅と南高梅を頂いている和歌山県の松本さんとJAS有機の梅干しを頂いている群馬県の湯浅さんに畑の状況を聞きしました。

 松本さんの和歌山県では、暖冬の影響で2週間開花が早まり、咲いたばかりの花に雌しべがない、枯れているなどの不完全な状態の花が多く、ついた梅の実が例年より極端に少なくなりました。さらに3月に雹(ひょう)が降り梅の果実に傷がつき、自治体の調べでは県全体での被害面積4168ha、被害面積は約21億5000万円の被害を受けました。これは史上2番目の大きい被害という事ですが、樹についた梅自体が少なかったからで、もし例年並みに結実していたら、過去最大の被害額になっていたとの事です。さらには4月にはカメムシが大量発生しました。松本さんの梅畑でも例年の半分以下の収量で、近所の梅農家は例年の実に2割から3割しか収穫出来なかったそうです。このあまりにひどい惨状に、「単なる不作ではなくて大不作、凶作ですわ」との事でした。

 湯浅さんの群馬でもやはり暖冬により花が早く咲きすぎ、その後に今度は寒さが戻り、花が凍る状態になりました。そして受粉の役割をする蜂も飛ばない状況でした。湯浅さんにお伺いすると「蜂は13℃を超えないと、巣箱の外に出て働かないのですが、開花の30日のうち、その条件が揃ったのが2日しかありませんでした。」と、その厳しい状況を説明していただきました。今年の3月17日の湯浅さんの梅畑の花見におじゃました時、「ここ数年、毎年のように雹による被害を受けていましたが、2年前に降った雹により、全滅状態の被害を受けました。昨年は良く実りなんとか梅干しの出荷を続ける事ができましたが、今年は花が早く咲き過ぎたので、どれだけの実がつくか心配です。」と話されていました。このような厳しい中での花見のイベントだったのです。

 お話を伺った際、湯浅さんから「今年も梅の状態は厳しいですが、梅酢(商品名:有機かける梅酢)はいいものが出来ていますので、是非、取り扱いをお願いします」とのお話があり、今回頂く事に致しました。湯浅さんの梅干しは国内で僅か1%の希少な有機栽培の梅干しです。化学合成農薬や化学肥料、動物性堆肥、除草剤を使用せずにとことんこだわって育てています。その梅を自然塩だけで漬けこみ、それにより出来た梅酢です。梅は古来より、「三毒」(食物・水・血液)を断つと言われていますが、それを作る時に出来る梅酢にも様々な効果があります。梅酢に含まれる梅ポリフェノールには、食後の血糖値上昇を抑制する作用があり、乳製品や小魚などカルシウムを多く含む食材を一緒に摂取すると、脂肪の蓄積を防止する効果が期待できます。またクエン酸には疲労回復効果や高血圧予防効果等の効果があります。それ以外にも梅酢には日々の健康を維持する為の様々な効果があります。

 今年の夏も昨年に引き続き、異常なまでの猛暑が予想されています。私たちもこの暑さに負けないように、このような気象の中でも私たちの食卓に届く夏野菜で夏の身体へと整えながら、それぞれの夏対策をして、元気に秋を迎えましょう。私も毎朝、数滴湯浅さんの梅酢を垂らした冷水を飲んでいて、すこぶる快調です。

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