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野菜情報VOL.757 令和7年7/20~7/26

 今年になって欠品が続いていたオイシーフーズの浮島いりこが、「少しですが…、何とか送ることが出来ます」と連絡が入りました。「オイシーフーズ」は、浮島周辺でとれる海に幸を「手作り」で、化学調味料などすべて無添加で製造している会社です。「げんきの市場」で人気の「浮島ひじき」や「浮島いりこ」をいただいています。「いりこ」の製造は鮮度が決め手で、早朝にとったものを、すぐに煮て、干して、その日のうちに仕上げます。煮干しの中でも最高級の「カタクチイワシ」だけを使用し、味も香りもよく、また柔らかく食べやすいのでそのまま食べても美味しいです。

 浮島(うかしま)は瀬戸内海の周防大島の隣接する2.3kmの面積、周囲8kmに人口220人が住む小さな島です。瀬戸内海の中でも浮島は昔から最上級のいりこが獲れる漁場として有名でした。それが、今年になって全く取れない状況が続いているそうです。代表の新村さんは「漁師が1日20万円かけて船を出しても全くとれない日が続いて…。うちの親父も『80年漁師をしてきたがこんなに不漁だった経験はない』といっています。これがいつまでの続くのか…」と厳しい状況に先が見えないことに頭を痛めています。それ故、当店でも欠品が続いていました。

 瀬戸内海中央の燧灘(ひうちなだ)では2000年初頭から、ずっと「カタクチイワシ」の漁獲量が減少しており、瀬戸内海に隣接する香川大学、愛媛大学、広島大学の共同研究チームが野外調査や飼育実験などでその問題に取り組みその原因が見えてきました。それはカタクチイワシの産卵盛期である春から初夏にかけて、餌となる動物プランクトンが顕著に減少した為に雌が痩せていて、生まれた仔魚の生き残りもが著しく悪くなっている事が推測されています。瀬戸内海では近年、栄養塩濃度(海藻や植物プランクトンの成長に必要な窒素、リン酸、ケイ酸などの栄養分濃度)や高水温化が指摘されており、それがカタクチイワシの餌となるプランクトン減少にも関与していると見られています。そうした現象は、まさしく地球の温暖化で起きている様々な現象と似ています。ただ、それだけでは済ます事のできない急激な変化が今、瀬戸内の海でおきているのでしょうか?

 この状況につながる何か資料がないか、ネットで検索していたところ、HATCHという自然電力のウエブメディアで「タイムリミットはあと10年?深刻な海洋プラスチック汚染に目を向けよう」(2022.2.24)という記事が目に飛び込んできました。その中で早ければ2030年には海の生態系を支えるプランクトンが「マイクロプラスチック」による摂食障害により、海洋生態系が全体に及ぶというものです。「マイクロプラスチック」とは大きさが5mm以下の微細なプラスチック片の事です。年間800万トンのプラスチックが海に流出しており、海洋におけるプラスチックの質量は、2050年にまでに魚の質量を上回ると推測されています。生態系の最下層に位置する動物プランクトン等が微小なマイクロプラスチックを誤飲すると消化器官等が詰まり、場合によっては死に至ります。そして、それが減少すると、それを食べる小魚が、中型魚が、さらに大型魚が減少していき、漁業に厳しい影響を与えるという内容です。地球に生きるという事を、今、この時代に生きている私たちが真剣に考えないと、様々な不都合を結局は私たち人類に対して突きつける事になります。

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