「げんきの市場」の現在のお米の販売状況と今後への危惧

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野菜情報VOL.750 令和7年5/11~5/17

コメ価格の高騰が止まりません。連日、テレビのニュースやワイドショーを賑わせています。3月に政府が実施した備蓄米の放出も今の所効果が全く出ていないのが現状です。そのような中で、買い物に来られたお客様から「生協のお米の注文がストップしている」、「スーパーの米売り場にはバカ高いお米しか残っていなくて、安い米の棚はカラのまま…」といったお話をお伺いいたします。ほかの店の状況はよく分からないのが現実ですが、このような状況は私も今までに経験した事がありません。そこで、今週は現在の「げんきの市場」でのお米の販売状況をご報告いたします。

 「げんきの市場」では毎年、新米が収穫される秋に長年取引をさせて頂いている生産者の方と相談し、新米の仕入れ量と仕入れ価格を決めて、その金額で1年かけて仕入れ量を引き取り販売させて頂いております。その為、生産者からの仕入れ価格の変更要請等がない限りその時に決めた仕入れ価格で、一年を通して固定価格での販売となります。一方、スーパーなどでは市場価格に連動して仕入れ価格が変動いたします。4月28日、コメ価格は16週も連続で上がり続け、昨年同時期、米5kgで2088円だったのが4220円と2倍になっています(農林水産省調べ)。そのような状況で、「げんきの市場」の特別栽培(慣行栽培の2分の1の農薬・化学肥料)や減農薬栽培(特別栽培認証に準じる)のお米が、市場流通している慣行栽培のお米の価格より安いという状況が続き、すでに今年の仕入れ分が殆ど終了になってしまいました。また、無農薬栽培のお米も市場価格と大きな価格差がない為、仕入れ予定量が例年より速いスピードで消化されているのが現実です。このような状況の中で米販売を切らさないために、知り合いの生産者から減農薬のお米を追加で分けて頂いていますが、仕入れの値段は現在の相場に相応しますので、価格自体は無農薬のお米と同等になっています。その中で、無農薬栽培の生産者から、「農薬を使った米と価格が変わらないのでは苦労しても…」といった声も聞こえています。購入量の制限やお米の割引の中止等の他にも、今後もさらに皆様にはご不便をおかけする事があるかも知れません。それでも「げんきの市場」が皆様の食卓へお米を届ける使命を細くとも長く続けていく為に、何卒、ご了承の程お願い致します。

 このような米価高騰の中、SNSでは偽装米や古い備蓄米が市場に紛れ込む事を危惧するツイートが色々な形で出回っています。表示に関しては①「販売者の欄」が単に国産としか書かれていなかったり、販売者の住所が正確に表記していなければ、法律違反の米、②「精米時の欄」が古かったり、令和○年と書かれていないものは情報が故意にぼやかされている可能性がある③「原料玄米の欄」に複数原料とかかれていればブレンド米である事が指摘されています。また、別のツイートでは昨年の野菜情報VOL.720「『令和の米騒動』と今年の米価高騰から危惧することとは…」でも指摘しました精米改良剤が使われているお米の事を「体に悪い石油入りのお米」と刺激的に取り上げ、食品添加物としてではなく加工助剤として使用した場合は表示義務がない事も指摘しています。そして古米などを新米のような白い光沢のあるお米に変える為の「プロピレングリコール」、古米を割れにくくする「リン酸塩」、甘味をつける合成甘味料「D-ソルビット」の添加物を取り上げていました。私たち「げんきの市場」に米販売が続く限り、こうした危険はない事をお約束致します。

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