「げんきの市場」が目指す未来を ご一緒に育ててくれる方を募集致します 野菜情報VOL.733 令和6年12/15~12/21

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 今、「げんきの市場」では一緒に働いて頂ける方を募集しています。ぜひ、「げんきの市場」が目指す明日を一緒につくる仲間になってください。そこで、今週は代表を務める私(山下)がどんな道程を経て「げんきの市場」にたどり着き、そして何を思い働いているのかを書かせて頂きます。

今から40年以上前、「社会に出て何をして自分は生きていこうか」と漠然と悩んでいた大学生の時、たまたまつけていたテレビから流れていた言葉に衝撃を受けました。それはNHKのドキュメンタリー番組で、一面が焼け野原になった終戦直後の東京の景色が映し出されていました。そしてその風景の中で「私は子供たちが食べものを盗む事よりも、それを叱る事が出来ない自分が悲しかった…」という言葉が流れました。その時に若かった私は、人の生命や尊厳を守る為に「食料があること」の、その大切さを認識しました。そして「人はパンのみに生きるにあらず」はまさしく真理であるけれど、そうした言葉が全ての人の真理となる時までパンを届ける仕事がしたいと思いました。そして3年生になり生協(生活協同組合)のゼミに入りました。しかし、そこでは純粋な経済活動の奥に政治があるという事実に違和感を持ちました。それで、就職では「より良いものをより安く」というキャッチフレーズで展開していたスーパーマーケットに入社をしましたが、その当時の流通業界の販売モラルは低く、売れる為には「何でもあり」というのが現実世界でした。

そうした日々の中で、日増しに「自分に中にある良心を傷つけずに働きたい」という思いが強くなり、大学の卒論を書く時にお世話になった消費者と生産者を結ぶ産直グループ「あいのう野菜の会」に、25歳の時に転職しました。この会の中で、代表だった片井さんのお話を伺いながら、やがてこの活動の本質の素晴らしさを知るようになりました。それは食べる人と作る人を直接結ぶことにより、商品としての「野菜」から生命を育む「野菜」への転換があり、それが自然界とつながる事により「私たちの時代のボタンの掛け違えを直す力がある」ということでした。それは、現在の「げんきの市場」でも、根底となっている大切な部分です。この会の中で出会った生産者の方や消費者との方とは今もお世話になっており、本当に素晴らしい方々との出会いがありました。

しかし、10年近くその中で過ごす中で、次第に消費者と生産者を直線で結ぶ事による問題点が大きく見えるようになりました。それは抽象的な言い回しになりますが、簡単に一言でいえば「直線で結ばれることによる立場の違いによる対立」でした。そして、直線でつながるメリットを維持しながら、第三極としてお店が入る事により、生産者と消費者双方のデメリットを円滑に結ぶトライアングルを作れればと思い、「げんきの市場」は生まれました。「道は一を生じ、一は二を生じ、二は三を生じ、三は万物を生じる。万物陰を負いて陽を抱き、沖気を以って和を為す」は老子の言葉ですが、自然界(生命)を中心として生産者と消費者を直線でつながる事のメリットを守りながら、そのデメリットをフォローする店をつくり、それがこの時代の新しい経済活動の姿として成功する事を願い、悪戦苦闘しております。ぜひ、「げんきの市場」が目指す未来をご一緒に育ててくれる方を募集いたします。裏面には募集要項を掲載いたします。何卒、是非、力になってください。

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